★ 五感体験のセルフ・スキャン法 |
2012-06-27 Wed 09:34
五感体験に焦点をあてた「セルフ・スキャン法」を紹介します。
<セルフ・スキャン法の教示> ①先ず、楽な姿勢になります。座っていても、寝転んでも構いません。 これから、身体のさまざまな感覚に、注意を向けて行きます。 指示されることを、急がず焦らず、ゆっくり試みてみましょう。 自分の感覚をじっくり味わうことが大切です。のんびりとやりましょう。 イライラする時、落ち着かない時は、無理せず中止します。 時間は、5分程度あれば十分です。では、始めましょう。 ②最初は、視覚です。 あなたの目に何が見えているか、気づいて下さい。 頭を動かす必要はありません。 現在の視野の中には、何がありますか? 視野の中に在るものを、楽に眺めましょう。目を動かしても構いません。 次に、目に映るものをていねいに見て、それが「どう見えているか」感じましょう。 その対象の「名前」ではなく、形態、色合い、雰囲気などを感じましょう。 最後に目を閉じて、何が印象に残ったか、今の気分どうか、しばらく感じてみましょう。 ③今度は、聴覚です。 今、あなたの耳には、何が聞こえていますか? 気づいて下さい。 耳に入る音に注意を向けると、意外と、改めて気づく音があります。 ていねいに耳を澄まして、どんな音が聞こえるか、感じてみましょう。 しばらく目を閉じて、近くの音、遠くの音、聞き分けてみましょう。 さて、今の気分や身体の感じは、最初と比べて、何か違いがありますか? ④次に、嗅覚です。 今、鼻が受け取る「匂い」や「香り」を感じてみましょう。 軽く目を閉じて、ゆっくり呼吸しながら、鼻の感覚に注意を向けます。 あなたの鼻の嗅覚は、今、何を感じていますか?微かな感じにも、注意を払います。 周囲に「匂い」や「香り」の素材があれば、近くに寄って嗅いでみましょう。 何かを嗅覚が感じたなら、それに対する印象や気分も感じてみましょう。 ⑤次は、味覚です。 今、口の中に感じる「味覚」に注意を向けてみましょう。 飲食物が口の中に無くても、何らかの味を感じることがあります。 味ではないが、苦味や甘み、渇きや潤いなど、感じるかもしれません。 舌の先やのどの奥など、口中の部位によって、感覚に違いが有りますか? 現在、唾液の状態やその味は、どんな感じでしょう。 こうやって、口の中に注意を向けてみて、気づいたことは何でしょうか? ⑥最後に、全身の身体感覚です。 頭から足の先まで、体の各部分ごとに注意を向けて、 皮膚の感触や圧迫感、あるいは冷えや温感、さらに筋肉の張りや痛み、といった感覚の有無を確認していきます。特別な感覚を探すことは目的ではありません。 いつもの体の感覚を万遍なく自覚してみるだけのことです。 単純なことですが、意外な発見や気づきがあるかもしれません。 もし、注意を向けても、特に何ともないと思う場合も、 その「何ともない」感じをていねいに味わってみて下さい。 では、以下の身体各部に意識を向けてみましょう。 なお、意識を向ける順番は厳密に決まっていません。 むしろ、特定の箇所に注意を留めずに、身体全体に広く意識を巡らせることが大切です。 では、始めましょう。 ⅰ)頭部:頭頂~後頭~首筋~あご~ほお~口元~鼻~目元~耳周り~ひたい ⅱ)上半身:肩周り~~背中~腰周り~胸元~みぞおち周辺~おなか周辺 ⅲ)両腕:上腕~肘~前腕~手首~手の平~手の甲~指先 ⅳ)下半身:下腹~尻~太もも~膝~ふくらはぎ~足首~踵~足指~足裏 ※以上のセルフ・スキャン法は、几帳面にすべて行う必要もなく、 部分的で良いので、その時々の感覚を再確認するつもりで、日常場面で適宜試してみましょう。 この方法は、自分や外界をあるがままに気づく訓練でもあり、 結果的に心身の自然なリラクセーションが生じます。 また、自分や周囲のことに関して新たな発見や気づきが生まれる場合もあります。 多忙な生活の中で狭小化した感覚体験に注目することは、現代人にとって大変に意味深いものがあります。 スポンサーサイト
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